たんぱく質と肌の関係②~たんぱく質不足の原因と効果的な摂取方法~ 

たんぱく質と肌の関係②~たんぱく質不足の原因と効果的な摂取方法~ 

肌や髪、爪、筋肉、骨、内臓、ホルモンなど、私たちの身体のほとんどがたんぱく質でつくられています。

その為、たんぱく質が不足することで肌や身体などで様々な不調が起こりやすくなってしまいます。

今回はたんぱく質が不足する原因やたんぱく質の効果的な摂取方法についてお伝えしていきます。

たんぱく質と肌の詳しい関係についてはこちら⇒たんぱく質と肌の関係

たんぱく質が不足する原因

食事

①食生活の偏り

極端なダイエットや糖質中心の食生活、肉・魚・卵・大豆製品をあまり食べない、朝食を抜く習慣があるような食生活はたんぱく質摂取量が少なくなってしまいます。

 

②ストレス

ストレスが多いと コルチゾール(ストレスホルモン) が分泌され、筋肉を分解してエネルギーに使おうとする為、結果的にたんぱく質が不足してしまいます。

 

 

睡眠

③睡眠不足

睡眠不足により成長ホルモンの分泌が妨げられ筋肉の修復やたんぱく質合成が行われにくくなります。

 

④加齢

加齢とともに 消化吸収能力が低下したんぱく質の利用効率が下がります。

たんぱく質摂取について

たんぱく質が不足しないように気をつけつつ、必要量をしっかりと摂取していくことが大切です。                                                では、一日に必要なたんぱく質の摂取量はどのくらいなのでしょうか?

 

たんぱく質量

上の図の通り、厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、1日に必要なタンパク質の推奨量を設定しています。

1日の推奨量は、18~64歳の男性で65g、65歳以上の男性で60g、成人女性では50gとなります。

たんぱく質を摂取するにあたり、効果的な摂取の方法をご紹介していきます。

 

①朝昼晩毎食20~30gのたんぱく質を摂取しましょう!

たんぱく質は体内に蓄えておけない為こまめにとる必要があります。

1日3回の食事でたんぱく質をできるだけ均等にとるのが理想的です。

そうすると1食あたりの摂取量はおよそ20~30gです。

②主食を抜かない

ご飯・パン・麺などの主食からもたんぱく質がとれます。魚や肉などからとりきれない分を補うのに役立つため、主食は毎食とるのがオススメです。

また、主食からとれる炭水化物は、たんぱく質から筋肉を作る過程で必要な栄養素です。

たんぱく質だけを摂取しても、筋肉などの体たんぱく質の合成は効率よく行われません。

他に必要な成分も合わせて摂取できるため、主食とたんぱく質源、野菜を組み合わせた栄養素のバランスがよい食事を心がけましょう。

 

③朝食にたんぱく質を

夕食と朝食の間は時間が空く為朝は体がたんぱく質に飢えている状態なので朝食はたんぱく質が補給できるものをしっかりと食べましょう。

更に朝にたんぱく質をとることが1日の中で最も重要です。

3食の中で朝食にたんぱく質をとると最も筋肉がつきやすく、また食後に体内で消費されるカロリーも高くなりやすいことが知られています。

手軽にとれる食品を加えるなど工夫して朝食でたんぱく質が十分摂取できるよう工夫するとよいでしょう。

朝食

④たんぱく質から食べ始めると◎

食事の後、食べ物が消化・吸収されると糖分はブドウ糖として血液中に取り込まれ血糖となります。

血糖値が食後に上昇すると血糖値を下げる為にインスリンが分泌されます。

血糖値が上がりすぎるとインスリンが過剰分泌されます。

この血糖値の上昇を抑えるのに食べる順番を意識しましょう。

野菜から食べるというのはよく言われていますが、実はたんぱく質も血糖値を上げにくいという特徴があります。

食べたらすぐ血糖値が上昇する糖質に対し、たんぱく質はゆっくりと糖質に変わります。

白飯の前に魚・肉などのおかずを食べれば、食後4時間の血糖値の上昇が抑えられ、血糖の変動がなだらかになります。

 

血糖値の上下

⑤動物性たんぱく質と植物性たんぱく質をバランス良く摂取しましょう

必須アミノ酸のバランスがよく、筋肉合成率が高い動物性たんぱく質、筋肉減少を抑制する植物性たんぱく質。

相反するたんぱく質を一緒に摂ることでそれぞれの特性が生かされ、たんぱく質の吸収率や筋肉量の減少抑制効果が単独でとるよりも高くなります。

また、動物性、植物性、それぞれの弱点をカバーすることができるのも利点です。

例えば、脂肪を含んでいる為カロリーオーバーになりやすい肉は量を減らし、その分大豆製品で補えばエネルギーを減らすことができます。

米や小麦のたんぱく質には、必須アミノ酸が不足していますが、肉・魚・卵・乳製品などを合わせれば不足を補うことができます。

植物性と動物性たんぱく質のメリット・デメリット

⑥間食にはたんぱく質を

疲れた時には甘いものが食べたくなります。

甘いものを食べると血糖値は一気に上がりインスリンが分泌されます。

すると今度は血糖値が急速に下がる為、脳がエネルギー不足で眠くなります。

さらに血糖値が低下すると集中力の低下やだるさ、空腹感を感じ、また甘いものが欲しくなる。

この繰り返しが不調を招きます。

そこでおすすめなのが糖質をあまり含まないたんぱく質です。

チーズ、ヨーグルト、ナッツ、小魚など、たんぱく質のおやつは血糖値を上昇させることもなく疲れに良いでしょう。

 

⑦ビタミン・ミネラルを一緒に摂ると◎

糖質・脂質・たんぱく質の三大栄養素が重要なのは体をつくる材料になり、体を動かすエネルギーになるからです。

そして、これらの代謝をスムーズに進めるために必要なのがビタミンとミネラルです。

まとめ

●たんぱく質は食生活の偏り、ストレス、睡眠不足、加齢などにより不足する

●一日に必要なたんぱく質摂取量は18~64歳の男性で65g、65歳以上の男性で60g、成人女性では50gである

●たんぱく質の効果的な摂取の方法

  1. 朝昼晩毎食20~30gのたんぱく質を摂取すると◎
  2. 主食を抜かない
  3. 朝食にたんぱく質をとると◎
  4. 間食にはたんぱく質がオススメ
  5. 動物性たんぱく質と植物性たんぱく質をバランスよく摂取すると◎
  6. たんぱく質から食べ始めるのがオススメ
  7. ビタミン・ミネラルも一緒に摂取がオススメ

たんぱく質不足に注意し、効果的に摂取できると良いですね(^^)