3つの層から構成されている皮膚ですが、このページではその中の【表皮】についてより詳しく解説していきます。
表皮ってどこの部分?何?という方は『皮膚の構造【皮膚とは】』の記事からご覧ください。
表皮は4層構造
表皮は外的刺激から皮膚そのものを守るのが役割ですが、厚さは0.09〜0.2ミリととても薄くなっています。
そして、実はその薄さの中で「基底層」「有棘層」「顆粒層」「角質層」と、4つの層に分かれており、様々な刺激や異物から皮膚を守るための仕組みが凝縮しています。
ただし、足の裏と手のひらだけは、角質層と顆粒層の間に「透明層」という層が存在し、5層となっています。
表皮を構成する細胞とその働き
やや専門的な話になりますが、表皮を構成する細胞の90%以上はケラチノサイト(角化細胞)と呼ばれる細胞でできています。
ケラチノサイトは基底細胞から有棘細胞、顆粒細胞、角質細胞へと少しずつ形や成分、働きを変化させていく特殊な細胞です。
ケラチノサイトは基底層で生成されますが、基底層では絶えず細胞分裂が行われ、新しいケラチノサイトが次々に生成されます。
その新しい細胞によって古いものは形や働きを変えながら上層へ押し上げられていきます。
これは例えるなら、ロケット鉛筆の仕組みと似ています。
鉛筆のお尻に替え芯を入れると先端からは新しい芯が飛び出てきます。
これと同じようにケラチノサイトは新しい細胞によって層を移動しながら皮膚表面に向かって押し上げられ、最後は角片(かくへん)として剥がれ落ちていきます。
角片とは、簡単に言えばアカやフケの事です。
そしてこのように基底層の細胞が生まれてからアカとなって剥がれ落ち、細胞が常に生まれ変わるサイクルのことを新陳代謝(ターンオーバー)と言います。
新陳代謝の理想の周期は、基底層で生まれたケラチノサイトが角質層の手前までやってくるのに14日。
角質層に位置してからアカとなって剥がれ落ちるまでが14日。合わせて約28日です。
つまり、健康な皮膚の生まれ変わりは約28日で行われているのです。
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以上が表皮の仕組みと働きです。
とっても薄いのにさらに4層に分かれているとは驚きですね!
次はさらに4つの層についてそれぞれ学んでいきましょう♪
「基底層」についてを読む
「有棘層」についてを読む
「顆粒層」についてを読む
「角質層」についてを読む